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沈船撤去
2025.06.29ハーバーマスター日記
和船の所有者(正確には親族の方)から廃船撤去の相談を受ける。
下見に行くと、天然の入り江に水面に船首だけ突き出た状態で横たわっていた。
岸壁からかなり離れたところで沈んでおり、陸からの引揚げは無理っぽい。
後日干潮を見計らい船まで歩くと、船尾は泥に埋まり大穴があいていた。
翌日の干潮時、船体各所にドリルで穴をあけ浮力体(ハッポースチロール)を取り付ける。
干満差を利用し浮上させ、漂流防止のアンカーを打って経過観察。
四日目ようやく下準備が整い、天候確認後曳航を開始。
水深60cm、ドライブ船のチルトを半分上げアプローチ、デッドスローで沖まで慎重に曳く。
充分水深があるところまで達したところで、曳航ロープを船尾に回し、微速3ktで牛窓まで曳航。
また、上架時海水が船体各所から湧き出てスリングベルトの中心が決まらず手こずる。
現在、岡山県では不法係留対策の一環で、放置艇の摘発が強化されています。
該当のボートオーナーにおかれましては、条例違反にならないようご注意下さい。