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岡山県放置艇対策

2025.05.31ハーバーマスター日記
岡山県放置艇対策
岡山県放置艇対策
岡山県プレジャーボート暫定係留制度が7月1日から施行される。
内容は2年程前から関連HPやJCIを通じ告知されていたが、ボートオーナーへのヒヤリング、
経緯の説明等は無く配慮に欠けたものと言わざるを得ない。
※申請書記入方法の説明会は各港で開催。
ところで、申請は5月で締め切られたが、県内約5000隻の何割が申請を終えたのだろうか?
弊社は指定管理者ではないが、日々ボートオーナーの相談に追われた事を行政はご存じだろうか?
暫定係留料金は港々でまちまちだが、管理手数料+海面占有料+損害保険料で概ね4万~7万/年。
施設整備も無いままこの料金を徴収すれば、整備されたボートパーク6~8万/年と整合性はとれない。
台風時は要避難、干潮時の入出港不可、駐車場もセキュリティ無い劣悪な係留場所でも料金は一律。
また同じ港内でも、利便性の高い(風も当たらず水深も深い)オーナーから我先にと申請する不公平さ。
まあ、係留に対する合法非合法議論もあるが、とにかく厳罰付有料化の威力は絶大。
昨年から高齢者を中心に船を手放すオーナーが続出、私もマリン業界に45年居るが過去例を見ない。
因みに全国のプレジャーボート・ヨットの保有隻数は平成11年の34万隻をピークに令和6年は14万隻。
補足のデーターとして全国の漁業従事者は昭和45年の120万人から現在18万人。
上記の通りプレジャーボート人口も漁業従事者共に激減、時代と共に港湾環境は大きく変貌。
放置艇対策の本丸が廃船問題であるならば30年前に取り組まなければならなかった事案、
穿った見方をすれば、放置艇の減少を見越し今だとばかりに条例の網を掛けた?
県は「秩序ある港湾行政」を旗印に施行前民間マリーナの協力を得ながら等と美辞麗句を並べたが、
特に絡ませてもらうことも無く意味不明。
せめて善良なプレジャーボートオーナーからの徴収料が廃船処理に使われることを祈るばかりだ。