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『JR三江線廃止』

2017.10.18ハーバーマスター日記
手あたり次第何でもイベント化する日本人

手あたり次第何でもイベント化する日本人

石見川本駅のアナウンスには感謝の意が込められていた

石見川本駅のアナウンスには感謝の意が込められていた

温泉津温泉で暫し旅の疲れを癒す

温泉津温泉で暫し旅の疲れを癒す

㊧三次行㊨新見行…どちらも一両編成

㊧三次行㊨新見行…どちらも一両編成

ニュースでJR三江線の廃止を知る。
実は三江線といっても中国地方に住ながらその存在すら知り得なかった。
衝動的にローカル線一人旅を計画。
運行ダイヤを確認すると予想通り本数は少なく乗り継ぎも悪いので一泊二日の旅となる。

【10月16日】
上下→三次(福塩線)
三次→江津(三江線)※平成30年4月1日廃止
江津→出雲(山陰本線)

【10月17日】
出雲→宍道(山陰本線)
宍道→備後落合(木次線)
備後落合→東城(芸備線)

三江線は江の川沿の距離108㎞を平均時速30㎞で走り、特にカーブや上り坂は途中で止まってしまうのではと思うほどの超鈍行。
これに慣れた乗客にとっては時速300㎞の新幹線は異次元の乗り物?
初日は生憎の雨、窓ガラスは曇り紅葉には少々早い中途半端な景色を眺めるうち睡魔に襲われる。
途中の石見川本駅では何故か1時間半停車、乗客は一斉に降車、駅前の同じ店で昼食をとるのでいつの間にか団体旅行!?なんかバツが悪い。
また駅前では地元商工会によるカウントダウンイベント、しかし私を含め日本人ぐらい「限定」とか「これで最後」が好きな民族もいない。
三江線にしろもし私のような人間(乗客)が国民10000人に一人でもいれば12500人になり廃止を免れたのかもしれないわけだが…
暫くすると電車マニア俗にいう乗り鉄さん発見、釣りやバイクのようにそれなりの服装でないので行動で判別。
まず彼らのポールポジションは電車の最前列、ここで運転手、車両型式、行先の電光掲示板を撮影、そして景色はを動画撮影。
乗り鉄さんは譲り合うように時には競うように車両各所を撮影、彼らは揺れも楽しんでいるのかとにかく座らない、総じて元気だ。
きっと彼らにとってこの廃線は安室奈美恵の引退より悲しい出来事であるに違いない。
また彼らは必須アイテム時刻表を持参、今の時代当然アプリも利用するであろうが、これは一種のお守りなのかもしれない。
私は電車も通らない田舎に生まれ幼少期において電車は都会の象徴であった。
中学に上がると分厚い時刻表を捲り夢は大きく広がった。が、しかしこの熱も高1の夏バイク免許の取得と共に一気に冷める(笑)
また山陰本線では30年ぶりに温泉津温泉に立ち寄りもしたが、私にとって腰の痛さより丸二日間誰とも喋れない空間の方が苦痛であった。
何の準備もなく切符一枚で始められるということではハードルは低かったが、イマイチ面白さにあり付けなかった二日間であった。