2025年01月19日
前回、中古艇の寿命というタイトルで解説したが、その中でも今回は
昭和から平成一桁(30年から50年経過)の低年式プレジャーボートについての考察。
まず、歴史を振り返れば国内におけるプレジャーボート生産のピークは1988~1998年。
当時の購買層の中心であった40~60代は現在70~90代となっているわけだが、
現在においても団塊の世代の所有率が最多なのだ。
人生100年時代といわれるが、さすがに団塊から上の世代では体力面で手放す方も多くなった。
しかし、この世代の所有艇は古い物が多く、我々ディラーでの再販可能の個体は極限られる。
一部は韓国を始め東南アジア諸国に輸出、また個人売買応援サイトに出品されたりもしているが、
そこでも売れない場合は最終有料で解体処分となる。
現在、国内の空き家数は900万戸といわれ、その中には0円物件もあるようだが、
ボート業界もこの状況を追随しているように思われる。
2025年01月15日
ハーバーマスター日記2000話達成!
要した期間17年2ヶ月、平均すれば3,3日のペースで更新したことになる。
始めたのは40代後半、当時パソコンは使えず、ましてやブログなんて一生縁のないものと思っていた。
それが、弊社ホームページの立ち上げに際し、担当者のマリーナ業にブログは不可欠という言葉に押され
恐る恐る書き始めたが、日々の訪問数が100、200、300と増えるに従いつい調子に乗ってしまった。
しかし、ネタが定期的に湧いてくるはずも無く、一週間空けば罪悪感から事務的に書くことさえあった。
今振り返れば一番の思い出は十数年前(650話の頃)鹿児島の方とのやりとり。
私は、中古艇を観ず買いしようとするお客様に、遠隔地であっても現物確認(試乗)を強く勧めた。
しかし、その方は中古情報の序にブログを全編読破、色々感想を頂いた後、
あなたの人間性は概ね解った、これで騙されても後悔しないよとまで言って下さった。
正に商売人冥利に尽きる商談だった。
そんな私も今や前期高齢者、以前のような体力任せの全国行脚も徐々に減り疎遠になった方もいるが、
このハーバーマスター日記の更新をもって生存確認として頂ければ幸いです。
2025年01月12日
プレジャーボートの法定償却年数は4年。
因みに、自動車の法定償却年数は普通車で6年、軽四は4年。
現在の国内保有数はプレジャーボート(ヨット含)14万隻に対し乗用車6200万台と、比率は1/440。
※プレジャーボートは漁船、水上オートバイを除外 ※自動車はトラック、バス、二輪車を除外
また、自動車の平均寿命が13年と言われる中でプレジャーボートの寿命は謎の部分が多い。
一般的にFRP製の艇体の耐用年数は30年と言われるが、実際には40年~50年使用される物もある。
ただ、船外機艇等ではエンジン換装を繰り返しながら乗り続けるところが自動車との相違点だ。
ここでクイズ、現在ボートオーナーのコア年齢っていくつだと思いますか?
50才とか60才と答える方が多いのですが、正解は75才(団塊の世代・後期高齢者)
出生人口も最多、高度成長期に社会人になりバブル景気の中猛烈に働いた方々です。
また、20年前の23万隻から14万隻へと減少の中、岡山県では本年度より放置艇対策が施行され、
高齢オーナーの売却処分が加速、今後どこまで減るか予想だにしない状況となっている。
メーカー系列の販売店においては2000年以前の中古艇販売は責任問題上控える傾向にあるが、
次回は昭和から平成前半に生産された低年式プレジャーボートの行末を解説します。